越前打刃物屋の仕事 パート52 腰鋸スリ込編
2017/07/31
越前打刃物屋の仕事 パート52 腰鋸スリ込編
『ホームページ上では刃物の研ぎは
扱っておりませんが、
店舗の方にお持ち頂いたものに関しましては、
刃物研ぎをさせていただいております。
一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、
最高の切れ味になるよう時間をかけて
再生をめざしております。
お急ぎの方には、ご要望にそえない場合も
ありますので、時間に余裕のある時を
みはからってご持参ください。
お待ちしております。』
今回お預かりしたこの鋸は、
写真では確認しずらいのですが、
鋸目の片側先端(上目)の部分が、
欠けている状態でした。
このまま目立をすると左右の高さが
違った状態になり、被削材を切った時
どちらか目の高い方へと切り口が流され
真っすぐに引き落ちていきません。
そこで目立をする前に先端(上目)部分の
高さを揃え、その揃える事で短くなった
鋸目の長さ分、鋸目の底を削り
適性の深さに戻します。
これを「スリ込」と言います。
このスリ込作業が終わったら、
通常の目立の作業をします。
《 Before ビフォー 》
《 After アフター 》