越前打刃物の伝統と歴史 越前鎌、包丁行商物語 NO,24
2015/07/28
越前打刃物の伝統と歴史 越前鎌、包丁行商物語 NO,24
『越前打刃物の歴史を調べていると、
知人から一冊の書物を紹介して頂きました。
昭和四十六年に発行されたこの書物は、
著者斉藤嘉造先生が書かれた貴重な物でした。
未来へと語り継ぎ、残していかなければいけないと思い、
この場をお借りし一部抜粋して、ご紹介していきたいと思います。
永い年月をかけ越前打刃物である鎌、包丁、鉈、鋏などが、
全国に広まった事実の物語です。』
商いの道 その8
宿では、その日の売り上げの記帳、整理、
翌日の準備もしたが娯楽にふける時も
あっただろう。
同宿者と囲碁や将棋をしたり、酒を飲み唄をうたい、
世間話に花をさかせ、博奕や女に現を抜かした事も
あったであろう。
また盆踊りや夜相撲、浪花節や講談、村にかかった
どさ回りの芝居の見物に行商の疲れを癒した事も
あっただろう。