越前打刃物屋の仕事 パート49 三徳包丁(錆びによる穴)前編
2017/01/21
越前打刃物屋の仕事 パート49 三徳包丁(錆びによる穴)前編
『ホームページ上では刃物の研ぎは
扱っておりませんが、
店舗の方にお持ち頂いたものに関しましては、
刃物研ぎをさせていただいております。
一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、
最高の切れ味になるよう時間をかけて
再生をめざしております。
お急ぎの方には、ご要望にそえない場合も
ありますので、時間に余裕のある時を
みはからってご持参ください。
お待ちしております。』
《 Before ビフォー 》
この包丁は、両側をステンレスで中央の鋼を
挟み込んだ三層構造の包丁です。
自宅にある砥石を使って包丁を研いでいた
のですが、形が変わってきたので直してほ
しいと持ってこられました。
確かに刃渡りを通して見ると、切っ先から
3分の1ぐらいの所までが、急な弧を描いて
います。
自分で研いでいるうちに変化してしまった
のだと思います。
それと、ご本人は気づかれてなかった
のですが、中央の鋼に小さい黒い穴が
あいたような状態になっています。
これは錆びで、ステンレスの鋼といっても
錆びやすい物からそうでない物まで色々な
種類が有りますが、錆びないステンレスは
ありません。