越前打刃物屋の仕事 パート22 出刃包丁の柄交換編
2016/03/17
越前打刃物屋の仕事 パート22 出刃包丁の柄交換編
『ホームページ上では刃物の研ぎは扱っておりませんが、店舗の方にお持ち頂いたものに関しましては、
刃物研ぎをさせていただいております。
一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、最高の切れ味になるよう時間をかけて再生をめざしております。
お急ぎの方には、ご要望にそえない場合もありますので、時間に余裕のある時をみはからってご持参ください。
お待ちしております。』
〈 BEFORE ビフォー 〉
この出刃包丁見ての通り、中子が柄の奥まで入り過ぎて柄が割れています。
和包丁の柄は、鋲等で止めてありません。
そのため、長年使っていると柄の中が腐ったりして、ふにゃふにゃになりもろく
なる為、こういう具合になることもあります。
しかしながら和包丁の良いところは、簡単に柄を交換することが出来ます。
〈 出刃包丁の柄 〉
柄のサイズは大体決まっていて、例えば6寸出刃にはこのサイズの柄、7寸には
この柄と、包丁の大きさに合わせて柄のサイズも変わってきます。
また菜切包丁、刺身包丁など包丁の種類によって柄の形や、穴の形、深さも変わ
ってきます。
〈 AFTER アフター 〉
この柄は何寸用出刃と選択すると、中子の太さ長さに程々合った物になります。
包丁の柄を選択したら次は、中子をガスコンロ等で炙り、柄の角穴に差し込んで
やります。
柄の後ろの所を、玄能等で叩いてやると包丁が奥へと入っていきます。
冷めると木が収縮して、中子を締め付けぬけにくくなります。