越前打刃物屋の仕事 パート14-1 出刃包丁編
2015/09/02
越前打刃物屋の仕事 パート14-1 出刃包丁編
『ホームページ上では刃物の研ぎは扱っておりませんが、店舗の方にお持ち頂いたものに関しては、
刃物研ぎをさせていただいております。
一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、最高の切れ味になるよう時間をかけて再生をめざしております。
お急ぎの方には、ご希望にそえない事もありますので、時間に余裕のある時をみはらかってご持参ください。
お待ちしております。』
お預かりした出刃包丁は、表面全体に錆が付いてしまっている事、
切刃の幅が切っ先にいく程狭くなってしまった事、
裏面の裏押しが広くなった事、刃こぼれをしている事、
この4点を直してほしいと、お預かりしました。
刃こぼれを直すに当たり、ガタガタになった刃先を
刃こぼれしていない所まで削り落とします。
刃先全体をまんべんなく同じように削ってやります。
そうすることで出刃包丁としての形は維持されます。
しかし、刃先は分厚くなるので、薄くなるように研ぎます。
切り刃の幅を、アゴから切っ先に向かうほど、
この時しのぎ筋がくっきりと、つくようにしてやります。
つづく