越前打刃物屋の仕事 パート82 木鋏編 その3
2018/07/21
越前打刃物屋の仕事 パート82 木鋏編 その3
『ホームページ上では刃物の研ぎは
扱っておりませんが、
店舗の方にお持ち頂いたものに関しましては、
刃物研ぎをさせていただいております。
一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、
最高の切れ味になるよう時間をかけて
再生をめざしております。
お急ぎの方には、ご要望にそえない場合も
ありますので、時間に余裕のある時を
みはからってご持参ください。
お待ちしております。』
では分解せずに刃裏、刃表、小刃を
研げばいいのではないかと
思う方もいるかもしれません。
確かに、カシメたままの状態で
研ぐ事も可能は可能です。
しかし、大丈夫なのは刃表と小刃だけで
刃裏はもう一方の研がない方が邪魔をして、
刃裏全体が研げません。
カシメてある部分から
切っ先までしか研げない為、
カシメた所から握り部分に向かっての
刃裏は研げないので分厚いままになります。
よって、カシメた部分を境に段差が付きます。
この段差は、鋏を重ね合わせた時
すき間となり刃と刃がかみ合わなくなります。
《 Before ビフォー 》