お問い合わせはこちら

刃物屋小話

越前打刃物屋の仕事 パート29 文化型包丁編 

2016/04/13

越前打刃物屋の仕事 パート29 文化型包丁編 

『ホームページ上では刃物の研ぎは扱っておりませんが、店舗の方にお持ち頂いたものに関しましては、

刃物研ぎをさせていただいております。

一本一本その刃物にとっての最善の研ぎ、最高の切れ味になるよう時間をかけて再生をめざしております。

お急ぎの方には、ご要望にそえない場合もありますので、時間に余裕のある時をみはからってご持参ください。

お待ちしております。』

                                                                                                       

〈 BEFORE  ビフォー 〉

2016411151622.JPG

 

 

 

 

 

 

 とにかく錆が凄いことになっているので、

錆を取ってほしいし研ぎもお願いしたいと

言う事で、お預かりしました。

2016411151918.JPG

 

 

 

 

 

 

 まず荒砥石で全体的に錆を取るために

削っていきます。

 そうすると表面に付いた赤錆は簡単に取

れるのですが、それよりも奥に浸透してい

る黒い錆が手強いです。

201641115253.JPG

 

 

 

 

 

 

 元々厚みが薄い包丁の為、黒錆が完全

に削り落とせるまで削ると、腰が弱くなりま

す。

 その為、少々の黒錆は残っていても包丁

の厚みを優先させるよう削ります。

 

〈 AFTER アフター 〉

2016411153223.JPG

 

 

 

 

 

 

 刃先以外の所は、錆が残っていようが

切れ味には関係ないので神経質になる

事もないのですが、刃先に関しては、そ

う言う訳にもいきません。

2016411153620.JPG

 

 

 

 

 

 

 黒錆が、完全になくなるまで削り落とし

てやらないと、最終段階の仕上げ砥石を

かけても刃こぼれが永遠に続きます。

2016411153939.JPG

 

 

 

 

 

 

 なので、最初の荒研ぎが重要になって

きます。