越前打刃物屋のお客様 続・続・Aさん 砥石編
2014/07/21
越前打刃物屋のお客様 続・続・Aさん 砥石編
あれから数日後、Aさんはその砥石を持ってこられました。
それは、研ぎ台も付いた有名メーカーの砥石で
まだ未使用のものでした。
番数が書いてなかったのではっきりはわかりませんが、
見た目、肌触りから、おそらく中砥石になると思われます。
大きく刃こぼれした時は、この砥石で研ごうとすると
時間がかかりすぎてしまうので、刃こぼれしていない包丁を
研ぐときに使うといい砥石になります。
お祖母さんが、専門店でしっかり選んでこられたんだと思います。
この砥石は、水に数分浸して水分を十分吸収させます。
安定した場所で砥石が動かないように設置して、
刃先からは刃元まで少しずつずらしながら、カエリがでるまで研ぎます。
次に包丁を裏返しにして、先程と同じようにカエリがでるまで研いであげる。
出来るだけ裏表同じように研いで、最後にカエリをスッーと取ってやる。
と、言った具合に説明させていただきましたが、包丁の角度が定まらないと
かえって切れなくなりますよと言うと、
素人はどうしたらよいのかと尋ねられたので、『包丁とぎホルダー・
スーパートゲール』 これを包丁の背に差し込み砥石の上に置くと、
トゲールの厚みの分包丁の背が上がります。
刃も砥石に着けると、必然と角度が付きこの角度を保ったまま、
安定した状態で包丁を研ぐ事が出来ると説明させていただきました。
これなら簡単に出来そうと購入していただきました。
有難うございました。